帰終とは別名、塵の魔神「ハーゲントゥス」。彼女は元気な性格で、発明と賑やかなことが大好きだった。
遥か昔、帰離原にある街は繁栄していた。帰終はよく友人を自宅まで連れて行き、自宅の中で一番大きな石の食卓へと友人たちを座らせたということである。
そうして友人たちである岩王帝君をはじめ、留雲借風真君や鳴海栖霞真君、竈神マルコシアス(現:グゥオパァー)が席につくと、鳴海栖霞真君は誰よりも先に新しく集めてきたお宝を卓上に並べて他の者たちへ見せたようである。
鳴海栖霞真君は性格は穏やかであるが、好きなものに関する話となると、自慢話が多くなってしまう者であったようだ。
※Ver3.4イベント「華舞う夜の旋律」のストーリーより引用
パイモン:帰離原?
パイモン:留雲借風真君、どうしてオイラたちをここへ連れて来たんだ?
留雲借風真君:「帰終」という名について…甘雨は無論知っていると思うが、お前達、聞いたことはあるか?
留雲借風真君:帰終とは、塵の魔神「ハーゲントゥス」ー一彼女は元気な性格で、発明と賑やかなことが大好きだった。
留雲借風真君:遥か昔、ここの街はまだ繁栄していた。帰終はよく友人を自宅まで連れて行き、その一番大きな石の食卓へと座らせたものだ。
留雲借風真君:鳴海栖霞のやつはいつも誰よりも先に、新しく集めてきたお宝を卓上に並べておった。ふん、あいつは…性格は穏やかだが、好きなものに関する話となると、いつも自慢ばかりなのだ。
パイモン:覚えてるぞ!まさかあの鳴海栖霞真君だったなんてな…
留雲借風真君:彼は妾たちの旧友であり、よき好敵手だった。やつのことを思い出し始めると、また色んな思い出が蘇ってくる…
留雲借風真君:やつがお宝を出すと、途端に皆は落ち着かなくなってしまうのだ。我先にと評価を競い始めるのだからな。妾と帰終ももちろん、他の者に後れを取ってはおられぬ。それで、それぞれ自信のあるからくりを食卓に並べるのだ。
留雲借風真君:仙人というものはそれぞれの能力を持つが故に、誇り高いものだ。そのせいで妾はいつも鳴海栖霞と言い争っておった記憶があるな。
留雲借風真君:何せやつが得意なのはただのお宝探しで、手持ちのお宝の中に自ら作ったものは一つもなかった。いつも己の手で作り上げている妾と比べれば、遠く及ばないのだ!
甘雨:真君、またむきになり始めちゃいましたね…
留雲借風真君:…コホン、話を戻そう。まあ、そういう時、帰終は高みの見物を決め込むやつだった。口喧嘩に混ざってくることもあったが、多くの場合は皆と共に戯言を言ってきたものだ。
パイモン:戯言って?
留雲借風真君:それこそ、何でもありだ。時に「もう口喧嘩はやめましょうよ、どうせ二人とも私に勝てやしないんだから」などと言うこともあれば、時に「あの二人の喧嘩が終わったら、みんなで一緒に山を降りて、焼き肉でも食べに行きましょう」などと…
留雲借風真君:彼女のことだ、あれで皆を元気づけようとしていたのだろう..まあ確かに、それなりのコツを知っておったのは認めてやる。何せ、妾を不快にさせた戯言は一つもなかったからな。
留雲借風真君:…それに、彼女から「仙鳥」だの「白いの」だのとは呼ばれたことがない。(※注1)
(注1:この会話の少し前の場面でパイモンは留雲借風真君のことを敬称で呼ばずに「仙鳥」と呼んだため、留雲借風真君はそのことを根に持っている。)
パイモン:お、おまえ、そんなグチグチ言わなくてもいいだろ!
留雲借風真君:ふん。とにかく、妾達が議論に燃えていると、いつも竈神マルコシアス(現在のグゥオパァー)が美味しい料理を持ってきてくれた。
留雲借風真君:竈神の顔を立てぬ者は無論いなかった。皆争いをやめて、食卓を片付け、宴を始めるのだ…
留雲借風真君:ふっ…そういえば、当時帝君が持ってきて下さった杯はいつも真四角なもので、妾は習慣に合わないとよく文句をつけていたのを覚えている。だがお前達、四角い杯など使うか?
(ここで回答の分岐が発生)
A:主人公:確かに使いにくいかも。
B:主人公:嫌いじゃないけど。
A:留雲借風真君:そういうことだ!帝君といえども、迂闊な時もあるのだな。
B:留雲借風真君:お前は思いやりがある。それもよい、美徳の一種だ。
留雲借風真君:竈神の料理を作る腕については、妾ですら文句をつけがたい。食事中、帰終もまた色んな話題を持ち出して、ああだこうだと、皆の笑い声は止まらなかった。
留雲借風真君:あの老骨どもには、それぞれ悪癖があった。にもかかわらず、やつらと一緒に食事するとなると、あんなにも楽しかったのは何故だろう?
留雲借風真君:妾達は高い所から日が昇り、月が落ちるのを見届けて――時が来れば、宴は終いだ。
留雲借風真君:歌座浪市真君(現在のピンばあや)はそのまま残って、よく帰終と一緒に短い花見をしてから帰ったものだった。あの頃は琉璃百合がここからあちらまで、花の海のようにそこら一面を覆い尽くしていたのだ。
(※Ver3.4イベント「華舞う夜の旋律」のストーリーより引用)